『Bloody Call』
■イベントCG■




【双葉】
「黎明っ……!」

私は黎明の名を呼びながら、彼に駆け寄ろうとするが――。

【ハルファス】
「――おっ、と」

私を捕らえているハルファスの腕は、逃げ出すことを許してくれない。

と、その時――。

【黎明】
「ぐっ……!」

黎明が苦しげなうめき声を上げ、その場に膝をつきそうになる。

だが彼は最後の気力を振り絞り――
憎悪の炎を宿した瞳でハルファスを睨みつけ、武骸の剣先で彼を捉えた。

だがその切っ先は不安定に揺らぎ、目の焦点も定まっていない様子だ。

【ハルファス】
「……あれを嗅がされれば、並の半綺は昏倒してしばらく起き上がれないはずだが」

【黎明】
「彼女を……離せ。今すぐにな」

黎明は荒い呼吸を繰り返しながら、ハルファスをきつく睨みつけて言い放つ。

【ハルファス】
「君は、私に命令する権限など持ち合わせてはいないはずだが。
私が従うのは、ボスの命令にのみ」

ハルファスは、黎明の言葉を歯牙にもかけない様子で言い放つが――。

【黎明】
「権限は――ある。
彼女を守るのが、僕の役目だからだ」

ふらつく足取りで…… だけど眼には鋭い光を宿しながら黎明は決然と言い放った。


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